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ジェットコースター殺人事件のアンフェアさ(名探偵コナン1巻) 2003/07/26(土) 01:09

 ※以前コナン推理BBSに書いたものを加筆修正したものです。

 根本的な問題として。
 いくらなんでも高速で走るジェットコースターの上であの殺害方法はムリだろというのもあるのですが、それはまあ、できちまったもんはしかたがないというか、できなかったとう証明もできないのでいいとしても。

 新一の推理ですが
『警察がきたからといって慌てるのは犯人の心理としておかしい』
 ↓
『覚悟はしていても、いざ警察が来たら動揺したんじゃないの?』

『犯人でなければジェットコースター上(犯行判明前)に泣く事はできない』
 ↓
『若い女性なら、たんに絶叫マシーンに乗っただけでも涙が出てくる事は十分に考えられるんじゃい?』
 といったような反論が当然のように浮かびます。
 これもやはり『もっともらしく言えばそれが『当たり前』になる例』ですね。

 しっかし、この事件にはそーゆーはるかいぜんにでっかいアンフェアがあります。
 それは、この『涙のあと』なのですが……新一が謎を解いた直後の顔のアップ描写(32頁)のみやけに強調されており、それ以前の描写ではたんに涙が目にたまっているだけにしか見えないのです(少なくとも僕には)。
 その証拠に、このUPシーンの僅か4ページ後、ウォッカ達を追っていく新一を見送る蘭の目に溜まった涙と、例えば28ページ2コマ目の犯人の涙の描写を見比べても、ほとんど違いが無と思います。
 これは結局のところ、『事件にまつわるトリック』ではなく、『マンガの描写上のトリック』なのですが、やはり、重大なアンフェアであると考えます。

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