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名草’Laboratory

コナン並行推理!! FILE452『疑わないの?』 そして完結 2003/09/24(水) 23:23

で、三週にわたった名草の最初で最後(断言:こんな疲れること2度とゴメンです)の平行推理も完結編ということで、size="6">答え合わせ&自己採点である。

まず、犯人についてであるが、これは大正解である。

まあ、アタリマエなのだが。

 

で、次に。

 

トリックに関して。

 

これはビミョー。

 

一応、ケーブルの朝生7を使うというあたりは正解なのだが、仮面ヤイバーのビデオに関しては少々暴走ぎみだったかもしれない。といっても、先週号の佐藤と千葉の会話がかなーりミスリードなので、これはしょうがないよーな気もする。

とはいえ、間違いは間違いだし、歩美達がヤイバーのビデオを視ているときにCMを飛ばしているにきまっているということが完全に考慮外だったのは致命的なので、やっぱり僕の推理不足だったと認めざるおえまい。

で、他に完全に抜けていたのが『千葉が遅刻防止用に5分間時計を進めていたが、加藤が弄ったためにずれてしまった』という点

わざわざ酵母菌さんが『どうやらCとDの時計だけが、約4分進んでいるようです。』とお書きくださったにもかかわらず、この不始末。言い訳をさせていただくと、気がついてはいのだ。ただ、書くのを忘れただけである。というか、書いたつもりになっていたのだが、ポロっと抜け落ちていた(TT)。

とはいえ、書いていなければ推理しなかったのと同じこと。この点は完全に負けを認めるしかない。

また、沖野ヨーコの4分間クッキングの時間表示についても考慮外であった。これは完全な見落とし。その間に掲示板の方で酵母菌さんが考察されていらっしゃられたのであえて書かなかったのだが、なんにせよ、自分で見つけられたなかったのは痛い。

 

ということで、今回の自己採点は100点満点中50点といったところか(ちょっと甘いか?)。なんつーか、見つけられて当然のところまでしか当てられなかったようである。

 

 

で、次に今回の作品に関する感想である。

まず生意気にも点数を付けさせていただくと、個人的には120点満点中80点といったところではないかと思う。

マイナスのうちの10点は先週のたった一コマで20分たっちゃった事件である。あれは本当にマズイでしょ。そのおかげで時計に関する考察が、もうぐちゃぐちゃになってしまったので。

で、あとの10点はマイナスというよりも、プラスできないといったところ。トリックや事件の展開に目新しい部分があまり感じられなかったという点。まあ、これはこんなもんかもしれないけどね。

で、のこりの20点であるが、これは事件の内容そのものというよりも描き方の問題である。

まず、なんで今回の話、倒叙モノにしなかったのであろうか?

やはりこういう話は倒叙モノにして、さらに犯人の視点から描くような作品作りのほうが盛り上がると思うのであるがどうであろうか?

そしてもう一つ。千葉と加藤の間の関係がおざなりにしか描かれていないこと。

今回の話、事件とは直接関係ない高木の移転(疑惑)で盛り上げようという意図はわかるのであるが、その為に犯人の描写が非常におざなりになってしまっている。こういう事件では千葉刑事と加藤の間の友情を描き、なおかつ千葉のつらい決断みたいな展開に持っていた方がはるかに盛り上がると思うのであるがどうであろうか。

あるいは『よいこの漫画 名探偵コナン』では少々内容的にきついという判断が働いたのかもしれないが……

 

しかし、いずれにしても、全体的には大きな矛盾点もなく、よくできていたのではないかと思う。少なくとも明らかに矛盾点があったイワトミの事件とか、結局復刻版4番サードのCMとしか思えなかった甲子園の話とかに比べればはるかにきっちし出来上がっている。

やや詰め込みすぎとはいえ、きちんと伏線も張られているし、丁寧にそれを紐解いていけば真相にたどり着ける点も高評価である。

 

で、ここまで書くと、読んでいる皆さんは『はい?』と思うであろう。

そう、前回の最終結論において僕は、今回の事件を幸運の上に幸運が重なりまくって成功した、まるで紙の橋を渡るかのようなトリック
と評した。

で、その意見については現在も大して変わっていない。

前回書いた問題点に関してのフォローはほとんどないし(一応、酒を飲ませて〜といった話はあったけど)、トリックに穴がありまくるのは間違いないのである。

しかし、(前回、あえてそういう風に書いた部分もあるので誤解されるのは当然であるが)それが即ち事件の墓場入りにはならないと思うのである。

ここでポイントなのが、加藤は別に犯罪のスペシャリストではないという点である。

これが、どこのぞの黒ずくめ集団とか、どっかのタカトーとか、どっかのめーおーせーとかが考えたcolor="#FF0000" size="7">『完全犯罪』であるという設定ならば容赦なく墓場に送り込むところであるが、あくまでも素人の考えたトリックである。穴らだけで当然ではないか。

むしろ昔から思っていることとして、よく3流ミステリーである展開なのだが、ただの高校生や会社員が、殺人事件となると突然仰天するような密室トリックだのをやってのけるほうが、よっぽど不自然というもんである。

 

……

 

……



 

正直、この点に関しては前回の最終結論においてきちんと書くべきであったと反省しています。なんとなくああいうふうに書いた方が『ウケそう』と判断してしまったのですが、やはり不当に作品を貶めるような書き方であったような気がします。どうもすみませんでした。

 

次に、仮面ヤイバーのビデオの件であるが……

正直、これは先週号を読んだときに『墓場行きの原因になりうるなぁ』と思ってみていたのである。

即ち。

もしも『加藤が何らかの編集を行ってテープの時間を稼いでいた』のであれば『歩美たちがビデオを見ていたときに』CMを飛ばさなかったことになり、どうにも不自然である。

一方で、『単にCMを飛ばしていたから短くなった』というのであれば『「6時間も!?」の確認の後に千葉が否定しなかった点』から、一応刑事である千葉があまりにもマヌケということになってしまうと考えたためである。

が、今週号の内容を読むとある程度納得できるのである。

どうも千葉は、途中でこのヤイバーの時間については気づいていた節があるのである。

佐藤に指摘されたときの表情とか、加藤を追い詰めるときの表情の悲壮さなどをみると、わかっていはいるが信じたくはないといったところではないか?

最終的には、長さんのいうところの桜田門を選んだにせよ、積極的に友人を告発するのも避けていた……そんな様子に感じられるのである。

そのあたりをきちんと描いてほしかったと思うからこそ、上記した千葉と加藤との友情物語が必要であったと思うのであるが……

あるいは、『よい子の漫画 名探偵コナン』においては、積極的でこそ無くても犯人をかばうようなそぶりを見せた警官を無罪放免にするのは少々問題であるという判断からそのあたりの部分を曖昧にせざる終えなかったのかもしれない。大人の皆さんは悟ってね、といったところか。

まあ、別に積極的にかばったわけでもないし、きちんとした証拠が出てきた後は苦しみながらも刑事としての仕事に准じて行動しているので千葉を攻めるのも酷というものであろうか。

 

 

といったわけで、今回の物語、けっして「最高の物語」ではないと思うけど、商業レベルとしての「合格点」であるというのが結論です。

さて、次週はお休みだそうで、僕としては今後もこのような小休止をとることは非常によいことであると思います。再来週から始まるであろう次なる事件に更なる期待を寄せつつ、最初で最後の(←あくまで強調)僕の平行推理の筆を下ろさせていただこうと思います。

 

最後に……

 

ここまで読んでくださった皆様、こういう場を与えてくださったDsDさん、そして何よりも週間連載でミステリーという難行に挑戦し続ける青山先生、どうもありがとうございました!!
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