<レッド・ドラゴン>トマス・ハリス <羊たちの沈黙>トマス・ハリス <ハンニバル>トマス・ハリス
トマス・ハリスという人は珍しいタイプの人じゃないだろうか。 ・出した本は上記3作を含め、4作のみ。 ・レッド・ドラゴンからハンニバルまで10年以上かかっている。 ・そしてこの3冊はレクター3部作と呼ばれ、全て同名映画化されている。
ともかく、それぞれ良い出来だし、全て映画になっているし、映画になるずっと前から読み込んでるので語りはいるし、この紹介は図書館だより始まって以来の連載かー!?
というわけでその1<レッド・ドラゴン>
FBI犯罪心理分析官。2作目でクラリスが登場し、プロファイリングという言葉もこの職業も広まったように記憶しているのだが、本作の主人公、グレアムも犯罪心理分析を得意とする。専門は法医学。分析だけでなく実際の捜査にも加わる。
ずいぶん危険な目にも遭い、事件の渦中にいる人のご多分に漏れずマスコミにもこてんぱんにされる。事件のせいで家庭も崩壊寸前。それでも犯人を追っていく。グレアムのプロファイリングしていく様子は鬼気迫る感じすらする。法医学の専門家だけに証拠の裏付けを土台にコツコツと犯人の行動を組み立てていく。 しかしなんと言っても彼はあの、レクター博士を逮捕したひとなのだ。それくらいやってもらわなくては困る。 クラリスと同じようにグレアムもレクターに対し、複雑な感情を持っているのだろう。グレアムとレクターの関係はクラリスとのものとは違っているが会いに行く場面などに重なる部分もある。 2度と逢いたくない。しかし常にそこにいるような存在感を持つレクター。彼はグレアムに言う。「私たちは瓜ふたつだ」 レクターはどこまでも貪欲に自分を認めてくれる人間を求め続ける。様々な形で。
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