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図書館だより 22 2002/03/23(土) 19:47

<ダリの繭>有栖川有栖

 サルバドール・ダリという人をご存じだろうか。美術の教科書にはたいてい載っている。「記憶の固執」という作品が有名なシューリアリズム主義の芸術家である。あれだけ有名な芸術家としては身近な部類に入るのではないだろうか。絵も描くし、宝飾デザインもした。あの絵の世界をそのまま立体に表した宝飾作品はとてもスバラシイ。

 本作品に登場する堂条氏もダリの心酔者である。彼は宝石商として成功し、ダリ髭をまねたヴィジュアルも手伝って、ちょっとした有名人である。
 そんな彼が愛用のフロートカプセルの中から死体で発見された。

 そこで英都大学助教授、火村英生の登場!パートナーは作家の有栖川有栖氏。常にやられキャラのアリス・・・二人の掛け合いも楽しい。

 フロートカプセルとは、言ってみればバカお金のかかったヒーリンググッズであります。いくらするんだか具体的には知らないけど。日本でも映画やドラマで使われたこともあったんじゃなかったかな。カプセルの中に体温と同じ温度の比重の大きい水を入れて全裸で入り、中で浮かんでストレスをいやしたり、瞑想したりするらしいです。でも開かなくなっちゃったり、酸素がなくなったりしないのかな。真っ暗で裸っていうのもなんだか・・・ワレはあんまり入りたくありません。

 堂条氏の人生とダリの人生をかなり重ねて描いています。ダリとガラのこと、先に予習しておくといいかもね。
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